あなたを見ているときだけ世界は完璧だ

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感じたことを口にする

長女の学校で「歯磨きテスト」があります。口の中が赤くなる錠剤をかみ砕くと、歯垢が残ってる部位が赤く染まるというやつです。で、まあ、それ自体は別にどうということもないのですが、それにプリントがついていて、結果を記録したりするほかに、長女自身が「気づいたこと」を書けという欄がありました。

なんでもいいから書きな、と渡すのですが、書けないのです。たぶんね、ネガティブな感想しかないので、書けないし、尋ねてみても口に出せないんですよ。パパや先生が気に入らないと思うから。で、じっと黙って待っています。面倒くさくなった親が、「じゃあXXって書いちゃいな」って言い出すのを待っているのです。
ここでテキトーに折れても彼女のためにならないので、粘りました。30分以上かかって、長女は絞り出すように、「はみがきてすとが、やっだた。」(原文ママ)と書きました。たぶん、嫌だったのはテストそれ自体じゃなくて、感想を書くことを強制された部分だったのでしょう。でも、なんとか書いた長女を抱き締めました。

しかし、長女を抱きしめつつ己を顧みて、しみじみと嫌な気持になりました。俺の上司はそれはもう頭の回転が速くて賢く有能な人なのですが、その人の前で俺はどうふるまっているか、と考えたとき、まったく長女のことをとやかく言えねえよなあ、と思ったのです。さすがに、仕事上でのことは意見を言ったり提案をしたりするのですが、雑談の時になると、ついつい笑って誤魔化したり、謝って済まそうとしたりしてしまいます。自分が何かしゃべってバカをさらすよりは、上司に水を向けてしゃべってもらった方が誰にとってもイイ、などと考えてしまうのです。
でも、そのことは確実に上司には伝わりますよね。今日のムスメの方が、100倍立派です。

俺はその人のことが好きだから、できれば雑談も楽しくしたいのです。長女を見習って、とにかく何か言う、という努力をしなきゃいけないなあ、と思います。