あなたを見ているときだけ世界は完璧だ

kolmeさんを応援するblogです。

絶対に負けられない戦いがそこにはある

その日は書類の締め切りがあったり、会議があったり、おそらくいろんな人に怒られたりする予定があって、まあ、かなり重い足取りで出勤したわけですよ。地下鉄の出口を上がって、交差点で信号待ちをしてたら、下腹部に鋭い痛みが走ります。尾籠な話題で恐縮ですが、まあ、私は通勤電車から降りるとお通じがある体質なので、あ、ちょっと早めに降臨されそうだな、と感じておりました。
まあ、でも、ねえ、そんなにすぐに限界が訪れるわけでもないだろうし、会社まではあとわずかの距離だし、十分歩けるものと判断した私は、足取りも重く歩き出すわけですよ。でも、心が会社に行きたがっていないので、気がつくとコンビニでグミを物色していたり、ラーメン屋の店構えを熱心に観察していたり、100円で飲み物が買える自販機をチェックしたり、ふらふらしているわけです。なんとか会社の前にたどり着いた時には、もうかなり非常事態を迎えておりました。
「ここが便所ならいいのに!」と思いながらエレベーターに飛び込み、オフィスに着いた頃には、最終防衛線の指揮官から「SOS」が連続して打電され続ける状態。心なしか下着を何者かが押し破ろうとしているような感覚もあり、あわててトイレに飛び込みました。
ぎりぎりセーフ。私が
「あああー、よかったー」
と思わず口に出すのと、トイレのドアが開くのが同時でした。そこには冷徹な視線を投げかける掃除のおばさんがいらっしゃいました。
「ああ、カギかかってなかったから」
彼女の冷徹な視線にはいささかの動揺もありません。
「あ、すげえせっぱつまってたもんですから。サーセンサーセン
とC調に答えたものの、こんなとき、どんな顔をしたらいいのかよくわかりませんでした…。でもまあ、コメントする前に下半身を隠すなりなんなりするべきだったような気がします。

私はこの戦いに勝ったのでしょうか?負けたのでしょうか?